面会に行くたび
憂鬱で
仕事のように
義務感のようで
いつも、おふくろを
騙しにいくようで、
罪悪感を感じるために行くようで
精一杯、
俺の全神経を
おふくろを明るく笑わすため、
安心させて、楽しくするために
振る舞って
その場だけだけどね
おふくろは
最後には
「親孝行の息子を持って
幸せだよ」
と、言ってくれる
(言わせるようにもっていく・・)
「それじゃあ、あたま
ナデナデしてくれや」
おふくろは
「よしよし、、」
と言って、俺の頭をなでてくれたよ
64のじじいの頭を、、
「薄くなったと、言いてえか?」
「そんなことね~わ
フサフサ、あるじゃあ~?」
そして、顔を見合わせて
二人で、でかく笑った
・・
よくありそうな定番の
光景だよ
・・・
だが、、
・・・
俺の心は
全然、、笑ってねえんだな
帰りの車の中で
、、、おふくろも
心は笑ってなかったか?
そう思ったら
泣けた
で、
「俺は何してんだ?
何で、こうなっちゃったんだ?」
などと思いつつ
2分、3分後、、
次の仕事や
用事に向かいながら
心に折り合いがつく
心って
折り合いがついてしまうんだよ
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