イチゴをプチプチ食べてる身長140以下のお婆さん、、、

 

 

 

 

面会に行って、

母の部屋に入り

ベッドに座り二人で話をする

 

一昨日は缶の暖かい甘酒を

いつものように

飲んだ後

2,3秒溜めて

「・・・・ ・・・・  お、い、しい~~い!」

とりあえず、

 

嫌な事のなかった日は

笑顔も見える

 

妻が出がけに

持たせてくれた

 

小さいタッパーに5個

 

「プチプチして、

おいしい~わ」

と言って食べた

 

だが、

相変わらず

「おかあさんは? 元気でいるだか?」

 

「心配するな

元気みてえだぞ」

で、

すかさず話を逸らす

 

すると、

「お父さんは??

え?

お父さんは

死んだっけ?」

・・

裏をかいてきやがった

 

俺も、爺ちゃんのことに、返事を用意してなかった

 

「俺が小学校のときに

脳溢血で死んだじゃあ?」

 

・・

あ~あ

泣いちまったわ

 

だがね、

次の話題をふる

 

「あれ?

おふくろが買ってもらった牛、、

アオっつう名前だったっけ?」

「え?

アオじゃねえわ

クロだわ」

(お、、もう泣き止んだ)

 

「牛の色はなんだった?」

「クロだわ」

「そのまんまじゃねえか

ひでえ名前のつけ方だな~」

 

はっはっはっはっは

 

まあね

こんな面会だったよ

 

牛だよ?、、う、し

母の家は山の中の農家でね

働く母のために、

牛を買ってくれたんだってよ

 

俺はさ

今、PCでキーボード打ってんだよ

おふくろは、、

牛だよ?

 

時代はかわるねえ

 

 

「じゃあ、俺いくで」

廊下を歩いて行くと

 

丁度、トイレから

母の一番仲のいいばあちゃんが出てきた

「良かったね~」

と、二人で並んで歩いていた

 

今だ!

 

玄関まで来ると、、

また職員も来て、

挨拶が

面倒だ

 

度々だからな

 

「じゃあ、ここでいいでね」

 

仲のいいばあちゃんにも挨拶して、

母に手を振り

素早く、出てきた

 

あのときだけみてりゃあ

あまり心も傷まないんだがね

 

だがね、

ロビーの窓から

毎日、、

「息子が来るかな~~」

と言って待ってるという

 

身長13?の

小せえおふくろがいると思うと

 

なんとも

 

ック・・・ だよ

 

 

 

 

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俺も病気です、、、頭の

 

 

 

 

入所の際、

プロ中のプロであることを

説明されたが、、

それに対して

安心したとか、感心したとか、

どうしたことか、

そういうプロの方に

絶対の信頼を持つ気には

到底なれなかった

 

そりゃあ、俺が母譲りの

心配性で、

最近は母の病気である「被害妄想もち」

に、

息子の俺もなってしまった

ということもあるね

 

だが

ほんと、入所の時に

これが認知症の方への接し方だとか

なんとか士、が何人いるとか

ケアマネが何人いるとか

 

通り一遍のこと」だと、、

俺は適当に聴いていたよ

 

だが、俺も母譲りで

役者でね

 

相手が喜ぶように

初めて訊くように

「ほー、、そういうものなんですか

へー?、、なるほど、そういうことか、、、」

と、

いかにも感心しているように

演技っていたよ

 

何言われたって

大して感心してねえし

ちゃんと、調べてきたし

だてに幾つも施設かわってねえし

グループホームは初めてだったが

ブログのおかげで、

いろんな話も聴けたし

 

で、

俺は3日に一度、面会に行ってるがね

母が相変わらずの帰宅願望でね

 

それを、施設では

施設でも珍しく、

慣れるのに母は人の3倍くらいの

時間がかかっていると言うんだわ

 

予想していた通りだよ

俺の思っていた通りの言葉が出て来たよ

 

「息子さんがね、、

息子さんのことがね

好きなの!!」

 

うれしかねえよ

 

「息子さんも

大変だから

そんなに来なくても

来たときに、濃ければ、いいの

そんなに来ても

どうせ

 

わすれちゃうから・・・

 

 

 

それね、

ギャグとして面白いわ・・・認める

 

 

 

だけどね

全部わかってるから

 

説明されなきゃ

わからねえことか?

 

 

俺はね

結局、、

 

 

 

自分が

おふくろが心配で

 

 

 

 

あいてえんだよ

 

 

 

いくら、穏やかな大人しい態度してても

帰りてえ、、ばっか言ってる

入所者の息子じゃあ

施設からすりゃあ

都合の悪い

バカ息子だっていうのも

良く分かるんだよ

 

 

玄関の記名帳見りゃあ

他の家族が

どのくらい面会が来てるか

 

みんな、

わりと、冷てえんだな

と、思うよ

 

だがな

人は人じゃねえか

 

結局、施設はどうしてえんだ?

 

どうせ忘れちゃうから、

外部との接触をなるべく避けて

ここが自分の場所と思わせて

 

そう言やあ

入所する時

「自宅に帰っても、

すぐに、ここに帰りたがるように

なるんです~~よお」

 

と仰っていました

 

俺以外の家族は

それでもいいんだろう

 

それが、入所者の家族の望むことなんだな

 

俺だって、

同じで、そうなってくれれば

俺のことなんて忘れてくれれば

いっそのこと

本当に楽だ

 

だけど、

俺にあいたがって

自分の家に帰りたがって

(自分の家の事を忘れかけてるが・・)

施設を抜けたがっている母を

 

面会もせずに

閉じ込めるように

出来るか?

 

 

「それなら、その施設に

いつまでも、馴染めずに居ても良いのですか?俺」

 

 

はい

ぐうの音も

出ません

 

 

いったい俺は

何が言いてえんだ??

 

 

ああ、

そうだよ

被害妄想だよ

 

 

 

まあ、今日はこれくらいにしといてやるわ

 

 

 

 

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もう何にも分からなくなった方が幸せなんだろうな

 

 

いつものことって言えば

そうなんだが

いいときもあれば悪いときもあって

 

一昨日は超悪

 

下着のことで

職員さんとトラブルを起こしたようで

原因は解明したんだが

面会までの間、、

不穏な時間をすごして居たようで、

 

面会に行くと

すぐに職員さんに相談された

 

母は独りで離れた場所に座っていた

 

誰も悪くないが

職員さんに

かなりキツイ口調で文句を言ったらしい

 

で、居ずらそう

 

「連れてかえってくれねえだか~」

と、最初泣かれたが

つらいところだ

 

不憫だが

 

母は面会の最初から最後まで

ほとんど笑わず、、

明るい妻のハンドマッサージにも

あまり笑顔がない

 

もう、俺もなだめる気力もなく

 

 

3日に一度の面会は多い方だ

記録を見れば

前回の面会のあと、俺以外の面会は

2人か3人といったところか

 

母の部屋で話をしてるとき

母がトイレに行った

 

トイレは母の部屋の隣

 

いつまでも帰ってこない

ドアの開いたり閉まったりの音がするので

その度、廊下に出て見るが

母は居ない

 

で、妻がトイレをのぞくと

トイレにもいない

 

すると、別の部屋から

でてきた

 

自分の部屋が分からなかったようだ

 

トイレの隣なのに

しかも

デカイ字で

名前が書いてあるのにね

 

3日は

 

すぐに経つ

 

もう明日だ

 

この時間の進み方

 

なんとかならねえか

 

 

 

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母宅から衣類がだんだん少なくなっていく、、

 

 

母の部屋に1週間ぶりに入って

寝室で

カーディガンとか

厚めのセーターを探した

 

1週間も来ないと

空き巣でも入ってないか、、

少し緊張する

 

昔、俺は

仕事場であった事務所に

2度、空き巣に入られた

 

朝、いつも通り

ガラスドアのカギを開けようとすると

カギ近くのガラスが割られていた

 

1年後、、

いつものように

ガラスドアのカギを開け、

入室したが、

手を離したガラスドアが、

いつもより、勢いよく閉まった

 

室内の空気の動きが

おかしい

・・・

だからだ、、、

 

嫌な気持ちがした

 

奥に入ると

 

トイレのドアが開いていた

 

トイレの窓が

開いていて

 

そこから風が入ってきていた

 

トイレの窓から

侵入したんだろうが

 

 

そのときの

空気の

嫌な感じ

 

物より、

何より

 

俺のプライベートを

何者かに

 

踏みにじられた

 

そんな嫌な気持ちだった

 

 

今、母の家、

築63年を過ぎた

古い家に入る時、、

 

いつでも

その時の、

嫌な気持ちがよみがえる

 

幸い

部屋も、

他の部屋(ほぼ廃屋だが)も

無事だったが

 

何日も誰もいない部屋、、

このまま、

水道も、電気も、

何もかも

すべてを止めてしまおうか

終りにしようか、、

 

俺の決断を待っている

古い家

 

だが、

どうにも

母のあの顔や

 

「車に気を付けてな、、」

 

横で、職員さんが

それを訊いて、

笑っている

(悪い感じじゃなくね)

 

母は

帰る場所があると

今でも

思ってるのを感じる

 

 

昨日は

妻をつれて

面会に行った

 

母は

泣いて喜んだ

 

「現場の親方」

妻が呼ぶ、

レイヨン製のブルゾンを着て

それを

食べ物をコボシまくって

汚してあった

 

それを着ていた

 

そんな母の手を

妻がマッサージをしてくれた

 

マッサージされながら

母が堰をきったように、

10代の頃働いた日本橋の頃の話をはじめた

いつも訊いている

だから

あらすじもほぼ、わかる

 

でも、それを

一生懸命話して、

「またそこに

働きにいきてえ」

「だって、

ここに居たじゃあ、

一銭にもならねえけど、

お金稼げて、感謝されて

お前たちもその方がいいら?」

 

否定しちゃいけない

 

話している母の

眼の下が

濡れている

 

さっき、泣いたときの

涙のあとだ

 

最近、

面会のたびに

そこは

濡れている

 

それが、、なんかね

 

 

1時間も居たか

 

仕事に食い込んでしまったが

 

妻が行って

喜んでる母をみてると

 

すぐに帰ることなど

出来なかった

 

「おい、

車に気を付けてな」

 

で、

いつもの

横、職、笑

 

で、施設を出た

 

 

あんなに喜んだ母だったのに

 

帰りの車の中

 

いつもと同じで

 

哀しい気持ちになるのは

なんでだ?

 

 

 

 

 

 

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母が弱っている

 

 

 

相変わらず、

紙パンツの中身を

むしり取って穿いているようで、

面会の際に見せられた日誌に

そう書かれていた

 

家に居る時

夜中にいつもやっていた

 

昨日、そして3日前

いずれも母の帰宅願望は強く

心を重くする

 

昨日は

笑顔を見るまで

かなり苦労してしまった

 

瞼が下がって

いつもよりも(最近はいつもそうだが)

眼が小さく見える

 

日誌にも

帰宅願望から

俺に連絡してくれとの要請が

何度かあるようだ

 

昨日は

友達とも

しきりに会いたがっていた

 

帰る家はある

古いが住めるように

母が留守中に破損したトイレも

修理が出来ている

・・・

だが、俺次第でもあるけど

グループホームに行って

さらに呆けてしまった母を

3か月前よりも

時間の無くなった俺が

まず、

無理だな

 

「お前の言うことはきく

言うとおりにするで、、」

と言ってくれると

余計に、不憫になる

 

帰る時

「東京の〇〇に

働きにいきてえ」

と、

廊下で俺の手を握りながら言った

 

出来れば

手をつなぐのは

 

やめてもらいたい

 

 

 

 

 

 

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請求書に頭を垂れつつ、ため息をつく・・・

 

 

土曜日、面会に行くと

車から降りると同時に

玄関の方から

大声が聞こえた

 

何の騒ぎか?

 

入所者が騒いでいるのか?

キャーキャー言っている

 

丁度、玄関方向が

逆光でまぶしくて

何も見えず

 

近くまでいってみると

 

鬼が居た

 

鬼と並んで

写真を撮ってもらってる

母がそこに居た

 

俺がそこに立っていても

 

鬼も

母も

撮影者も

俺に気付かない

 

「こんにちは」

 

声をかけると

 

皆、驚いたね

 

本当は

こっちの方が驚いたんだがね

 

「〇〇さん~~

もう、早速、福がきたよ~~

良かったねえ」

 

で、無理やり

俺も加わり、写真を撮らされた

 

そんな感じで

一見、とても施設で

楽しくやっているように見えるんだがね

 

一緒に部屋に行くと

母は急に帰りたがる

 

施設がつまらないこと

家にかえりたい こと

友達に会いたい事

のんびりテレビを観たいこと

自分の家で眠りたい事

(その家が何故か自分が生まれた実家になっているのだが・・)

 

もう、母の反応も決まってきたし

連れて帰れ

と、強くは言わなくなったが

 

髪の毛が伸びてきた

白いところも目立つ

だが、

もう、洒落っ気もなくなって

毛玉だらけの

ズボンを穿き

毛玉だらけの

セーターを着て

ぼさぼさの頭、、

土色の顔

遠くを見てるような、眼

 

なんか

こんなふうに

俺も慣れていくのかな

 

いつも重いけど

変えることも出来ずに

変える瞬発力や気力はなく

 

以前なら

認知症の母の言うことに沿うように

なんとかしようと

動いたものだが

 

こんな風に

慣れていって

おふくろも

少しずつ、あきらめて

そして、

少しずつ、わからなくなっていって

 

帰りの時

玄関で

いつもの心配性の言葉

 

「車の運転、、

気を付けてな!」

 

母が

何万回も言った言葉だな

 

おかげで

その何万回の後

事故にあった事は

一度もなかったよ

 

おふくろ

ありがとうよ

 

明日、また面会に行くから

 

なんか

せめて、

ネタになるようなことを

 

ひとつくらい

言ってくれねえかね

 

いっちょまえの

認知症なんだから

 

頼むわ

 

 

 

 

 

 

 

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