べっべっべ、、別の爺さんが、、、やるねえ!


 

 

 

あんなに気に入っていた

気の合うという爺さんが

熱を出して

居なくなったというのに

 

今日はお迎えに行ったら

母の横に

 

ちゃっかり

という感じで

わりとしっかりしたように見える

爺さんが座っていた

 

いや

ちゃっかり座っていたのは

母のほうかも知れんな

 

多分、多分だが

今日の爺さんは

認知症じゃない?

いや、俺にはわからんが

 

母は認知症で、

お気に入りの爺さんでさえ

名前を呼んでいなかったし

 

名前も知らなかった

 

俺が教えたが

 

その爺さんも

母を名前で呼んではいないようだったし、

 

俺に

「俺も連れてってくれるかい?」

などと

マジ顔で言っていた

 

だが、今日の爺さんは

母を名前で呼んでいた

 

ん~~

出来る!

 

出来るジジイだ

油断できねえ

 

というか、

とにかくしっかりしてるように

感じたな

 

少し風邪っぽいようで

看護師さんも心配していたが

帰りには

俺の自宅に寄り

鬼嫁のつくった夕食を

全てたいらげ

 

今日の爺さんのことを

目いっぱい3回くらい

繰り返し喋って

鬼嫁を

呆れさせていた

 

母宅に着き

「うちは、、いいな~」

と、常套句

 

だが、7時半に寝て

10時過ぎ

さっき、起きてトイレに行った

 

戻ってきて

 

「え~~?

こんな座敷があっただかえ~~?」

と、のたまう

(あんた、、自分の部屋じゃねえか・・)

 

まあ、寝たあとは

いつもそうだ

 

ここで、安定剤を飲ませた

 

これから、俺も

布団を敷いて寝るが

 

眠れるわけがねえな

 

とにかく、目を瞑ってるだけだが、

それも仕方ない

 

母が早くも

寝息をたて始めた

 

今日の爺さんの

夢でもみてんのか?

 

 

 

 

 

 

 

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