秒読みなのか・・


 

 

 

施設から

「3日ほど食べることが出来なくなった・・」

と連絡があった、、

 

そして、数日後、

「相変わらずで、、水も呑み込めないようだ・・

会いに来てほしい」と連絡があった

 

かかりつけ医からは

終末に入った・・と、

しかし、施設の経験から、

身体の動きなどから、

 

終末はまだ、早いのでは?

との事だが、

 

「これからは、なるべく

会いに来て欲しい・・」と

 

だって、コロナ以後、

会いたくても、何故か会いに行き難い雰囲気でね、、

職員さん達もね、、そんな感じだったし

 

言い訳はいくらでも出来るんだな

 

妻と二人で会いに行きましたよ

 

おふくろの部屋のフロアは全員、

コロナ対策で、隣にお人払いされていて、、

 

おふくろは車いすで、

久しぶりに対面したが、

 

もう、喋れなくなっていた

 

眼は虚ろで、

開いたり閉じたり、

 

手を握ると、少し握り返したりしたが、

感情は、わからない

 

おふくろのマスクに耳を近づけると

かすかに、

弱い息づかいがきこえる

 

何を話しかけても、、特に

反応はない

 

5年前までの

あの、おふくろの部屋での、

ぐちゃぐちゃな

感情のやり取り・・

 

「わたしが死ぬときはこの歌で送ってくれや!」

 

その曲を二度、奏でた

 

聴こえたか?、、おふくろ!

 

反応は、ねえや

 

妻は、

ボロボロ泣いている

 

泣けはいいというものではない

俺はこの人のおかげで、

おふくろにどれだけ親孝行のリミッターをかけてしまったか、、

 

俺の身を案じ、、

献身的に俺の病に向き合い、してくれたことは

感謝のしようがない

 

だけど、こと、おふくろに関しては

どうしても、

・・・

・・・

まあ、いい

 

やってくれたことはどう考えても

普通より、上なんだろうな・・・

 

 

おふくろを見ながら思った

 

この感情は何だ?

かなしいのか?

 

おふくろにしてみれば、

最後のたよりは俺だけなのに、

 

おれは、

施設に入れてから、

気持ちが余計につらくなった

だが、その気持ちに蓋をして

 

忘れるようにした

そして、少なからず、忘れることが出来ていた

 

これが、親子の情か?

 

痛くても、辛くても、

施設では俺に頼ることができねえし、

第一、認知症で、

何がどうなのか?、どうしたらいいのか?

いつでも、???の連続だったはず

 

そんな時、

頼る人に自分から連絡も出来ない

どんな思いだったろう

 

もう、何も答えてくれなくなった、おふくろ

 

帰りの車の中でも、

俺は悲しいのか、どうなのか、

感情がわかなくなっていた

 

自分で心に蓋をしていたんだな

それになれてしまっているんだ

 

もう、ながくないだろうな

 

コロナを言い訳に、、

荷物を降ろした俺だったが、

 

これから、俺の心に

何が残るのかな

 

 

 

 

 

 

 

 

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