やっぱ、温泉にいこう


 

 

母は、夜中に何度もトイレに起きるが、

その度、俺はまず「トイレか?」

と、声を掛ける

 

認知症になって、

特に寝起きには、

混乱していることが多いので、

声を掛ける、、、

 

実は、

本当は、母が

変なことを言うのを

訊きたくないのだ

 

だから、先に声を掛けて

「そうだよ~」を言ってもらって

俺も安心する、、、

 

夜中に起きて、

俺のところに来て、

「ここは誰の家だ?」

とか

「おめえさんはどうして、

ここにいるんだえ?」

とか、

訊きたくない

 

認知症の症状を見ることを、

なるべく逃げたい

 

ここのところ、

母は肩の痛みを言う

1月ころは「腋の激痛」だったが、

同じ左側の、、肩

激痛ではないが、

嫌な感じで痛むらしい

 

今朝、5時頃

「行きたいけど、自信がないよ」

「何が?どうして?」

「肩が痛いし・・」

 

一瞬、、「行きたくない病」かと疑ったが

母は、自分から顔のシミに、

何とかいう(わからねえ)

シミを隠す化粧品を塗ったり、

下着を着替えたり、、

行く気はあるようだった

 

初めていく、ショートの施設は

本当に楽しみのようだった、、

生まれた所に近い事が理由だが、

行けば、

「同級生がいるんじゃねえか?」

と、20回は言ったな

いるわけねえじゃん

半分以上、もうこの世にいねえんだから

 

初めての所にも拘らず、

母は、ご機嫌で入所した

荷物と薬と、事務所へ書類

20分くらいで済んで、

帰るとき、

 

エレベーターの前で

振り返ると

母が、手を挙げた

 

俺も手を挙げた

 

ちょっと、職員さんや、

利用者さんに照れくさかったが、、

 

まあ、仲のいい親子だわな

 

この、2年ほどの間に、

今までなかった、

醜い罵り(俺が一方的に)

爆発、嫌味、

汚い言葉、

ドブのように、

淀んだ気持ち

土足どころか、

母の心に汚泥を投げつけるような

母の尊厳を踏みにじるような

下劣な・・

 

 

介護がなければ、

俺が介護をしなければ、

母の心も

自分の心さえ傷つけるような

そんなことは何もなかったし

 

何もなかったけど、

仲の良い、別居の親子だった

 

22歳で母とは別所帯になって、

もう、40年か

 

この2年は、

ものすごく

濃い

 

手を挙げた母

あまり不憫に思わなかったのは

何故なのか

施設の雰囲気か?

 

肩の痛みが、

骨の痛みだというが、

母は血液の持病もある

 

心配だ、、

 

とても心配だが、、

 

 

嬉しい

 

(ショートに入った日だからな)

 

 

 

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