介護を通じて人間が大きくなったかもしれない、、というのは勘違いのようだ


 

 

月曜日の夜

俺は母に対して完璧な介護をこなした

 

完璧な介護って、、

火曜日の昼前にショートに送り出すまでの

ことだが、

送り出した後、

 

「お~、、今回に限っては

気持ちよく送り出せた」

と口に出たくらい、珍しいことだが

 

実は、夕方

デイサービスから帰ってきて

母がすぐにトイレに行ったとき

俺が手が離せず、仕方なく

「ちゃんと膝の下まで下げろよ!」

と、声掛けだけで、、、

 

案の定、後ろを濡らしたのだ

 

ここからが、いつもの俺と違った

 

怒ったり、嫌味を言うこともなく

(珍しいな、、おい!)

 

「あ~、濡らしちゃったか、

いいよ、いいよ、全部脱いで、廊下に置いとけ、、

あとで、俺が洗うからなっ!」

と、こわばる作り笑顔で言い

下半身を穿き替えさせた

 

これが、大きかったな

これが、その後の介護にも

つながったんだな

 

とにかく、夜中に母が

起き上がろうと、

もがき始めたときの

唸り..で、

まず飛び起きる

 

仰向けになったカメのように

もがいてる母を、

内心

(このままにしといたら、いつまでもがいてるんだ~?)

などと思いながら

 

ゆっくり起き上がらせ

腰の痛みを訴える母を

上手く支えながら歩かせ、

「まだだよ~、、

まだ、我慢しろよ~」

と、励まし

トイレの蓋を開け

「はい! とにかく膝の下まで降ろせ~」

と、、

大体、そういっても、膝の上の辺りなので

俺が、もう少し降ろし

このタイミングで、手にひっかけられたことが、以前数回・・泣)

「奥まで座れ~」

で、

「はい!いいよ~

あまりいきまなくていいよ~

時間をかけてな」

 

トイレまで行く間に

母の様子次第では

少し降ろして便器に座らせてから

素早く引き降ろしたり

(コメントで教わったです)

 

いろんな手練手管を使い

5回に及ぶ夜中から朝までのトイレをこなし

失敗なし!

 

で、俺の嫌味の口撃もなく

(これが一番)

作り笑顔の一晩が明け

 

美容院だというのに

浮かない顔の母を

作り笑顔で励まし

 

なんとか、朝食、身支度、トイレと済ませ

美容院に

放り込み・・・

2時間の休憩後

 

美容院に迎えに行き、

「トイレを借りられるかね~?」

と言出だす母を

口からでまかせで騙し

強引に、家まで連れ帰り

トイレをさせて

そのまま、また車に乗せ

 

ショートまで

昔の母の武勇伝

(子供のために働いたー働いたー)

を、気持ちよく長々と話させて

訊いた振りをして

なんとか道中を凌いで

 

やっと着いたショートの施設に

母を

 

放り込んで

 

俺の完璧な介護が

なんとか・・・終わった

 

とにかく、

今回は感情を抑え

何があっても爆発せず

認知症の母を責めず

穏やかに

 

笑顔で

 

送り出すことが出来た

 

・・・

・・・

 

気持ち悪い

笑顔だと思うが・・・

 

 

 

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介護を通じて人間が大きくなったかもしれない、、というのは勘違いのようだ」への6件のフィードバック

  1. そうです…その調子です(笑)笑い事でないですが

    我が家も認知症は重度です
    お迎えの車に乗るのも降りるのも大変です~本人なりに拘りが有るのでしょうね
    でも今日は送ってきた車に最後の人がいて「○○さん又来週逢いましょうね♪」と言ってくださって
    それだけで本人ころりと態度を変えて車を降りました
    お年寄りは大切にされたり役に立ったりするだけで幸せになります

    • ゆうこ様、コメントありがとうございます。
      確かにそうですね。
      母はデイサービスで、連絡帳の塗り絵を手伝っていることが役に立っていると言って、とても活き活きしていました。
      手伝いをさせてくれた職員さんには今でも、感謝しています。
      お年寄り同志、「また来週会いましょうね」という挨拶はなんかいいですね。
      今後とも、よろしくお願いいたします。

  2. スバラシイ、拍手喝采です。見習いたいです! 最近のわたしは、今話題のこのハゲ〜と叫んで入院中とかのT元議員に負けず劣らずなのです。もう暴走気味です。鬼娘ご近所にバレバレです。思わず窓閉めて叫ぶ事もしばしばです。ケアマネージャーさんが心配してくださって、来週から短時間通所と訪問リハビリをお願いしました。以前のケアマネージャーさんもスバラシイ方でしたが、今の方もとっても親身になってくださるので有り難いです。母は要介護4でバリバリ認知症、トイレ全介助ですが、骨粗鬆症でいつの間にか骨折している為 足が萎えて立ち上がることが難しい。最近特にリハパンにパットしてズボンを履き替えた後に、必ず立ち上がりの際おしっこチョロチョロ。私の気持ちが萎える。デイの看護師さんから、高齢者は立ち上がる時腹圧がかかるので仕方ないですね、とのこと。もう毎日毎回後悔、反省の日々ですが、繰り返し発狂気味の私はもしかして母より短命かも。あ~ソレもありかも、ですが、同じ介護するなら、今日のれびさんのようにおおらかでやさしい人間を目指します。ありがとうございました。

    • betty様、コメントありがとうございます。
      毎日介護、お疲れ様です。
      いや~、、私がおおらかでやさしいのは・・・今回だけでしたから
      もう2度とない珍しいことだろうと、、つい書いてしまいました(笑)
      実は私も、母宅のご近所にはバレバレです。
      車の中で思いっきり母を泣かせて、、声出して泣いて駐車場から母宅に入る前に、、
      ご近所の奥さんが来ちゃって、、「こんにち・・・?え?」とか、(笑)
      bettyさんのお母様は要介護4で認知症、トイレ全介助・・私の数倍も大変な介護ですよ。
      バレバレで当然です。
      ダンスフィットネスとスーパー銭湯で乗り切ってください。(そうでしたよね!)
      私もまたおおらかでやさしい人間(笑顔は引き攣りますが・・)を目指して毎日頑張ります。(笑)
      今後ともよろしくお願いいたします。

  3. rebiさん、おはようございます。
    お母様のお世話、お疲れ様です。

    作り笑いでも愛想笑いでも免疫力アップして心身にあらゆる健康効果がもたらされるそうです。逆に怒りの感情は百害あって一利なしかも。
    作り笑いの介護、私も自分の健康のために心がけてみます(笑)
    気持ち悪い不思議な顔になるでしょうね(笑)

    夜間のトイレ介助ですが、実は私はほとんど放棄して勝手にさせて寝ています(朝の様子を見るのはかなり恐怖ですが)。
    これはケアマネさんのアドバイスで、ともかく寝ないと長丁場が大変になりますよと脅かされています。
    幸いにして私は神経質な性格ではないので、というかざっくりしてますので汚れたら洗えばいいし転倒していたらその時に考えようと開き直り気味です。
    家族も兄弟もいないのでできることかもしれませんが。

    作り笑い、参考になりました(笑)
    ありがとうございました。
    どうぞ、お体を大切に。

    • nozomi様、コメントありがとうございます。
      免疫力UPと聞けば、作り笑いでも笑い続けなければいけませんね(笑)
      夜間のトイレ介助、、、一考の必要有りですね。
      長い夜が一番のネックになっていますから、それが出来れば随分楽になると思います。
      ・・・ちょっと、自信はないですが(笑)
      母譲りの心配性はホント、邪魔にしかなりませんね。
      ただ、本当に長丁場を思えば、少しずつでも眠れるように改善しなければいけないですね。
      ある意味、介護する自分の体調の方が大事なんですからね。
      今後とも、よろしくお願いいたします。

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